いなくなったんじゃないよ。
いまはそのときじゃなかったんだ。
きっといつか、もどってくるから。
最初に診てもらったときから、
何となく予兆らしいものはありました。
先生からも、「常に可能性はあるものだから」と言われて、
自分の中で納得しようとしてみたものの、
俄かには信じたくない、というのが正直な気持ちでした。
ウチはきっと大丈夫だ、そう思いこんでみたりもしました。
結果が判明したとき、
目の前が真っ暗になりました。
覚悟はできていたつもりなのに。
控え室で泣き崩れる彼女の前で、
一緒に泣き崩れるわけにもいかないので、
気丈に振舞って介抱していたものの、
心の中では号泣。
こんなに辛いものなのか。
ここ数ヶ月、業務多忙で深夜帰りが続いていたのもあり、
今回の諸々の件で、精神的に少し不安定になり、
彼女に心無い態度を取ってしまったこともありました。
今思えば、やりきれない辛さを、
知らず知らずのうちにぶつけてしまったのかもしれません。
一番辛いのはお腹を痛めている彼女なのに。
こんなときこそ、心の底から支えてやらなければいけないのに。
夫として失格です。反省。
でも、今回の件で、
失ってしまったものは確かに大きかったのですが、
それ以上にかけがえの無い何かを得た、
そんな気がします。
本当に自分が守りたいものは何なのか。
今はただ、
彼女の身体が無事であったことを、心から幸せに思います。
ももちゃんのプレゼントでしょうか。
ひとまずは二人の生活に戻りますが、
焦らず、じっくり、一歩一歩進んでいきます。
いつかきっと会える、その時のために。
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みち | - |
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